関節リウマチってどんな病気?
関節リウマチは、指、手関節、肘、ひざ、足関節など、全身の関節で炎症が起き、軟骨や骨の破壊、関節の変形をまねく病気です。発症原因はいまだ不明ですが、自己免疫疾患のひとつとの見方もあります。これは、自己の免疫システムが、関節の軟骨や骨、靭帯を傷つけることで、関節の変形を引き起こすというものです。
関節リウマチが進行すると、手の指や手関節などの小さな関節で痛み・腫れが起こったあと、徐々に全身の関節へと症状が広がっていきます。とても激しい痛みや腫れを伴い、関節を動かしていないときにも痛みが生じ、左右の関節で同時に症状が出やすいことも特徴です。
関節リウマチの国内患者数
関節リウマチの患者は、国内に60万人以上いると言われています※1。男女比では1:3と女性に発症しやすく、特に30~50代での発症が一般的です。比較的若いうちから発症リスクのある疾患ですが、小児の頃に発症する場合もあります。
※1 「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」平成23年8月 厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ・アレルギー対策委員会
関節リウマチの症状と治療法
関節リウマチの症状の進行スピードはゆるやかなため、知らぬ間に発症している場合がほとんどです。小さな関節からじわじわと進行していき、全身の大きな関節まで侵していきます。
初期段階では、関節の痛みやこわばり感を生じますが、進行すると以下のような症状も現れ、日常生活に支障をきたします。
- 関節が腫れる
- 関節液(かんせつえき)が溜まり、いわゆる「ひざに水が溜まった」状態になる
- 関節の軟骨や骨が破壊され、関節の脱臼や変形が起こることもある
関節リウマチの治療には、主に「薬物療法」「リハビリテーション」「手術療法」が行われます。症状や進行度に合わせて、3つの方法を組み合わせて治療していくことが基本です。