変形性膝関節症

変形性膝関節症ってどんな病気?

変形性膝関節症は、関節のクッションである軟骨のすり減りや消失により、痛みや腫れが生じる病気です。

軟骨がすり減ると、骨が露わになって関節表面がデコボコになったり、骨のへりに骨棘(こつきょく)と呼ばれるトゲのような突起物が生じたりし、関節の滑らかな動きが阻害されます。また、関節包(かんせつほう)内部では異常な関節液が分泌されることで、いわゆる「ひざに水が溜まる」状態を引き起こす場合もあります。

重症化すると強い痛みを伴うことが多く、QOL(生活の質)の低下を招くほか、治療の選択肢も狭まるため、早期に治療を始めることが大切です。

変形性膝関節症の国内患者数

厚生労働省によると、国内での「変形性膝関節症」患者数は、自覚症状のある患者数は約1,000万人、潜在的な患者数(X線診断による患者数)は約3,000万人と推定しています。※1

変形性膝関節症は、50~60歳以上の女性に多く、50歳以降の男女比では、女性の方が男性よりも約2倍多く、60歳以上の女性患者数を見ても60~80%が発症しています。

発症リスクはシニアになるほど高まり、現代の高齢化に伴って、患者数は年々増加傾向にあります。

※1 「介護予防の推進に向けた運動器疾患対策について 報告書」平成20年7月 介護予防の推進に向けた運動器疾患対策に関する検討会

変形性膝関節症が起こるメカニズム

ひざには、歩行時で体重の2~3倍、階段を上り下りするときで6~7倍もの負荷がかかっています。正常な関節では、筋肉や腱、靭帯がこれら負荷を分散することで、関節に大きな衝撃がかからないようにしています。

しかし、加齢やひざの使いすぎ、過度な体重負荷により、クッション機能を持つ軟骨がすり減ってしまうと、適切に衝撃を分散することができません。その結果、軟骨のすり減りが進行し、骨同士がこすれたり、変形といった症状につながります。

変形性膝関節症の初期症状~末期症状まで

変形性膝関節症を発症すると、「初期」「進行期(中期)」「末期」の3段階で症状が進行していきます。進行度によって痛みの程度や治療法は異なるため、自身の痛みはどの段階か把握しておくことが大切です。

初期:軽い痛みが生じるが、時間の経過により自然と治まることも

変形性膝関節症の初期症状として、起床後にひざの「こわばり」を感じる、歩行時にはひざが重くて動かしにくいといった自覚症状が現れます。しばらく体を動かすことで違和感はなくなることもありますが、軟骨の表面が傷つき始めているサインです。

湿布や痛み止めの服用、すり減った軟骨機能を補うためにヒアルロン酸を注射して治療します。初期段階であれば、運動療法や温熱療法も有効です。

進行期(中期):痛みが持続し、腫れを伴う場合も

症状が進行すると、痛みがなかなか引かず、ひざの曲げ伸ばしや階段の上り下り、正座などの姿勢が困難になります。また、腫れや熱感が生じ、ひざに水が溜まったり、次第に関節の変形も目立つようになります。

このような進行期には、痛み止めの内服や関節注射をはじめ、ひざ関節に負担をかけないよう、ひざの装具を使用することも有効です。

末期:ひどい痛みで、歩行やひざの曲げ伸ばしがつらい状態に

変形性膝関節症の末期には、関節軟骨はすり減り、ほとんどなくなってしまいます。末期には、初期・進行期(中期)で見られる症状がさらに悪化し、歩行、着席、しゃがむといった動作が困難です。また、関節が硬くなり、O脚も進行します。

末期まで悪化すると、痛みが強い場合には、傷んだひざ関節を人工関節に置き換える人工膝関節置換術などの手術が必要になります。

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