治療方法について
ひざの痛みに対する治療方法は大きく分けて3つあります。
保存療法
保存療法とは、手術を行わずに関節機能の温存を目指す治療方法のことです。自宅でできるものから、医療機関にて行うものまでさまざまな方法があります。保存療法と聞くとアクティブなイメージを持たない方も多いかもしれませんが、適切な治療を組み合わせて行えば、手術を行わなくても痛みを軽減したり症状の進行を遅らせたりすることが可能です。自己流で取り組むとかえって痛めてしまう可能性もあるので、医療機関での指示の下、正しいアプローチを行うことが大切になります。
手術療法
手術療法とは、外科的な治療によってひざの痛みを改善する治療方法です。保存療法を一定期間継続しても期待する効果が得られなかった場合、手術療法を検討することがあります。内視鏡で関節内を見ながら傷んだ組織を取り除く「関節鏡手術」や、ひざの骨の角度を調整し負担を軽減する「高位脛骨骨切り術」、変形した関節を人工の関節に置き換える「人工膝関節置換術」などがあります。それぞれ適応があるため、メリット・デメリットを見極めてから選択することが大切です。
再生医療
再生医療とは、ケガや病気で損なわれたからだの機能に対し、自分の血液や脂肪を応用して機能を元通りにする「根本治療」のことです。ひざ関節における再生医療は「痛みの緩和」や「ひざの動きの改善」といった症状に焦点があてられ、主に症状の改善手段として提供され始めています。保存療法は対症療法がメイン、手術療法では痛みの改善が期待できる分身体への負担が大きいなどのリスクがデメリットでしたが、再生医療は保存療法と手術療法の中間にあたる治療として活用されており、「保存療法で改善しなかったが手術はしたくない」、「ひざの痛みに長年困っている」、「なるべく身体に負担をかけない治療方法を選択したい」といったお悩みに寄り添います。