変形性股関節症や関節リウマチなどの股関節疾患には、主に「保存療法」「手術療法」「再生医療」の3つの治療法が用いられます。治療内容によっては自宅で行えるものもあり、医師が状態を判断し、患者さま1人1人に最適な治療方法を提案します。
保存療法
保存療法にも「運動療法」「薬物療法」「装具療法」などさまざまな方法があり、これらを組み合わせて治療が行われます。
医師や医学療法士の指導に従って適切な治療を続ければ、手術療法を用いなくても、症状の緩和や進行を遅らせることができます。ただし、指導内容によっては自主的に行う必要もあるため、患者さまの治療への前向きな姿勢も非常に重要になります。
手術療法
障害が重度な場合や、保存療法では効果が得られなかった場合に、手術療法が選択されます。主な手術方法には「骨切り手術」「人工関節置換術」「関節鏡手術」などがあり、医師との話し合いで適切な手術方法を決定します。
手術療法では一度の施術で大きな改善を見込めますが、術後定期的な検診が必要です。また、関節の正常な活動を取り戻すためには、術後も生活改善や運動療法の継続が欠かせません。
再生医療
近年注目されている「再生医療」は、皮下脂肪から抽出した幹細胞を約1か月培養し、股関節に投与する治療法です。
幹細胞の投与は、痛みや炎症の軽減のほか、軟骨や半月板などの傷んだ組織の再生にも効果的であるため、障害部分の根源にアプローチが可能です。症状が重度の場合でも、身体への負担はほとんどなく、根本的な改善が期待できます。
