医師インタビュー

目指すのは、お客さま一人ひとりの「理想のゴール」。最高評価を得ている理学療法士・中川先生の仕事に対する哲学とは?

      

インタビューした医師・専門家

プロフィール
霞が関 Lead off Health 整体院 代表
中川 利右司(なかがわ りうじ)(理学療法士)
2017年、神戸三宮のスポーツ整形外科病院(あんしんクリニック)に新卒入社。一般整形およびスポーツ整形、整形外科的手術の術後といった幅広いお客さまのリハビリに従事。園児から学生、ビジネスマン、アスリート、高齢者層までのべ3万人に理学療法を行った。臨床外ではバンコク解剖研修を修了、また身体に関する講演活動や全国学会での臨床研究発表も行う。2021年に株式会社GOAL-Bにて事業責任者、Mindset株式会社ではトレーナーを務める。2022年に御茶ノ水のB&Jクリニックにて非常勤理学療法士として従事したのち、渋谷にてLead off Health 整体院を開院。2023年7月に霞が関へ移転。

「ひざが痛くて病院に行ったけど、痛みが引かない」

「治療やリハビリをしているけど、症状がなかなか改善しない…」

ひざや身体の部位の痛みに悩む方で、このような経験をした方は多いのではないだろうか?こういった問題が起こる原因は、「根本的な問題が盲点になり解決していないから」に尽きる。霞が関にあるLead off Health 整体院は、お客さま一人ひとりのあるべき身体の状態を決めた上で、そこを目指すためのアプローチを行う。理学療法士としての哲学を、院長の中川利右司先生に伺った。

先生からのメッセージ

長い目で見たときに必要なことは何か、という視点でお伝えすることを大切にしています。一緒にがんばりましょう!

お客さまの”理想のゴールとは何か”を明確にした上で、必要な部位へのアプローチを行う

――中川先生の現在のお仕事について教えてください。

痛みや不具合を主な訴えとしていらっしゃる場合は、理学療法士という国家資格を持つ施術者として、お客さまの身体を診ながら、根本的な原因を見極めます。「もっとこういうことができるようになりたい」だとか、「根本的に健康に仕事ができるようになりたい」という望みを持っていらっしゃる場合もありますので、身体を緩めて痛さや硬さを取り除く施術に加えて、動作を変えるトレーニングを平行して行っています。緩めるべき部分と締めるべき部分がありますので、丁寧に見極めています。

――どのようなお客さまが多いのでしょうか?

場所が霞が関ということもあり、経営者、会社員といったビジネスマンの方が多いです。年齢幅は高校生から90歳の方まで、ありがたいことにお客さまからのご紹介で通院されている方が9割以上で、関西や北陸などの遠方からお越しになっている方もいらっしゃいます。

――大切な方に紹介したくなる整体院ということですね!Googleでも「5.0」の評価がついていますが、中川さんご自身はその理由についてどうお考えでしょうか?

お客さまに信頼していただけているのだと考え、とても感謝しております。特に「目先の効果を出そう、出さねば」といった自分都合の考えから「長期で考えたときに必要な施術は何か」という考えに変えてから嬉しいお声をいただき、ご紹介いただくことが増加しました。

また、他院との大きな違いは、「ここに来ると痛みが取れるだけでなく、長い目線で何が必要かわかるから楽しい」と思っていただけるということ。通えば通うほど、お客さまご自身が身体の現状や理想のゴールに向かうための改善方法についての理解が深まることで、日々が楽しくなってくるというお話もよくいただきます。

――お客さまの現状や理想のゴールについては、どうやって確認をするのでしょうか?

現状に関しては、初回に医学的な観点でお客さまの身体を触らせていただくことに加えて、しっかりとヒアリングを行います。身体の悩みと合わせて、現在のお仕事、役職、働き方、これまでの運動歴や怪我、骨折、手術の有無などさまざまな観点から質問をさせていただきます。

例えば、会食が続くような経営者の方なのか、営業の職業で仕事に打ち込んでいる方か、管理職として人を見ている方か、職種や役職、立場などどんな責任を負っている方なのかによって、使う筋肉や関節、頭の使い方も変わります。それらを前提とした施術を含めた関わりが必要になると考えております。

その方の”理想のゴール”を設定するときは、本来こういう状態であるとその方にとって理想的ではないか、というのをこちら側で仮説を立てます。そしてお客さまと目指すところをきちんと双方で握り、合意を得てから目先の症状改善に向けた施術と、長期で必要なことに対するアプローチを行います。

整形外科病院に勤務していた頃は、理学療法をきちんと実施していくことは当たり前に、それに加えて意識の方向性をきちんと定めることが重要でした。

――意識をどこに向けるかがケガや不調に与える影響は大きいのですね。

お客さまの中には症状に関わらず、トントン拍子で良くなっていく方もいれば、なかなか痛みが改善せず、場合によっては悪化してしまう方もいらっしゃいました。

症状改善のための要素はもちろん多岐に渡りますので、一概にそれがすべてとは考えておりませんが、さまざまな身体的条件を考慮した上で、”どこに意識を向けていただくか”というのも重要だと感じ臨床を行っていました。

例えば" ”治った後、どうしていきたいのか” が明確で、そちらに意識が向いている方は治りが早く、“痛みそのもの”に意識が向きがちな方は症状がなかなか良くならない傾向にあると感じています。

医療機関外の施術のあり方が疑問で困っている方が多い状況を見て、開業を決意

――ここからは、理学療法士のお仕事やこれまでの経緯について教えてください。

理学療法士は、人の動きに関する専門家。ケガや病気によって身体に障がいがある人に対してリハビリを行い、「立つ」「歩く」「座る」といった基本的な動きができるようにサポートする仕事です。

理学療法士を志したのは、高校2年の頃。野球で腰を痛めた際、理学療法士の叔父に診てもらったのがきっかけです。「こういうストレッチをやった方がいい」「こんなトレーニングがおすすめ」と教えてもらいました。その経験がきっかけで、理学療法士になろうと決意しました。

――独立の経緯についても伺えますか?

新卒で在籍していた整形外科では、どこに行っても症状が良くならず、医療機関外の施術のあり方に疑問を抱きながら来院される方がとても多かったです。理学療法士として自分自身が楽しいだけで過ごしていてもこの状況は変わらない、外に出る必要があると考え、独立を決めました。

――「どこに行っても良くならない」原因は何なのでしょうか?

整体や施術を行う業界の構造的な問題もあると思いますが、ほかにも痛みの根本的な原因を突き止め、そこに対するアプローチができていないことが多いのも原因の一つであると考えています。もちろん理学療法がすべてを解決してくれるわけではありませんし、すべての医院がそうではありませんが、医師の診断下にない中でその人ができる手技に依存した施術によって、盲点の多いその場だけ少し良くなったように感じるケースや、原因が不明瞭なまま毎回電気治療を受けるといった最適なアプローチに出会えないケースが散見していると考えます。

例えば、ひざが痛い場合には、ほかの部位の関節や骨、もっと言えばお客さまが過ごす日常生活の中に根本的な原因が潜んでいる場合もあります。ひざが痛いからと言って、ひざだけを診ていても痛みの根本的な原因は突き止められないですし、痛みも解消しないと考えます。部分と全体、内側(臓器やホルモンなど)と外側(筋骨格、神経など)を行き来して診ることが重要と考えます。

自分の身体を知り、ケアすることが健康への近道

――変形型ひざ関節症になってしまう原因について教えてください。

原因には多種多様な要素がありますが、例えばデスクワークといった椅子に座りっぱなしの生活は、股関節や脊柱を常にこわばらせた形にしてしまうため、それにより歩行時にひざへのストレスを助長しているのも要素の一つであると考えます。

また、歩くときは本来背骨をねじる動きが生じるのですが、股関節や脊柱の硬さに加えて、体幹の弱さがあると、簡単にいうとうまくバランスが取れず、ひざに影響が出てしまうこともあります。

――手軽にできるストレッチなどがあれば、教えていただけますか?

自宅でできる股関節のストレッチがあります。イスに腰を掛けて、片方の足首を太ももに乗せます。このとき、骨盤が丸まらないよう、真っ直ぐな状態にすることが重要です。それから、胸というよりも、おへそを足に近づけていくイメージで、グッと前に倒していきます。

また、イチロー選手がやっているストレッチに近いのですが、イスに座って足を左右に開いた状態で、背骨を中心に身体をねじります。このとき、足はしっかり床につけて、背骨をできるだけまっすぐ保つようにしましょう。これは基本的には脊柱の動きを出すストレッチになります。もちろん症状の程度やその原因によりますが、あくまで一例として、これらのストレッチをそれぞれ10回3セットを目安に実施していただくこともセルフケアの一つとしておすすめしています。

――最後にお客さまと向き合うときに大切にしていること、歳を重ねても健康であるために重要なことがあれば教えてください。

お客さまにとって、”今後どうなることがこの方にとって最も最適であるか”を常に考えるようにしています。10年後、20年後に「Lead off Health 整体院に通ったことをきっかけに、身体と向き合って良かった」と思っていただきたいです! 歳を重ねても健康であるためには、 “自分の身体の特徴を知り、ここが原因で自分はこうなり、この部位をこうすれば良くなる”といったパラメータを持つこと。ひざが痛くなっても、その原因はほかの関節や動きの不良によるというケースは多々あります。それを知った上で、日常的にケアをすることが重要です!

           

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