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【詳細解説】整形外科クリニックのYouTubeアカウント活用事例6選

整形外科医院の集患・増患には、さまざまな取り組みが考えられます。例えば、チラシや看板などのオフライン広告、ポータルサイトへの掲載、公式ホームページの作成、SNS、MEOなど多岐にわたります。最近では医院選定の際にWeb検索を参考にする患者さまが増えていることから、デジタルの活用が重視されるようになってきました。
その中で、特に注目されているのが整形外科医院によるYouTubeチャンネルの運用です。視覚的に訴求できる動画での発信は、患者さまへの多彩なアプローチが可能となるだけでなく、他院との差別化などにも効果を発揮します。
本記事では、整形外科医院を経営している開業医の皆さまに向けて、YouTube運用で成功している事例を紹介。あわせて、整形外科医院でYouTube運用が求められている背景やメリット、注意点、成功のためのコツについて解説します。
目次
この記事でわかること
- 整形外科クリニックでYouTubeの活用が求められる背景・理由
- YouTubeが整形外科のPRに向いている3つの理由
- 運用時に意識したい5つの注意点
- YouTube運用で成功している整形外科の事例6選
- YouTube運用を成功させるためのポイント
整形外科医院でYouTube運用が求められる背景
昨今、多くの整形外科医院でYouTubeの活用が求められつつあります。「YouTubeには興味がない」「医院運営に必要ではない」と考える方もいるかもしれませんが、集患をはじめとしたあらゆる点から、YouTubeの活用が重視されるようになってきました。
より深く医院の情報がリサーチされるようになっている
従来は、患者さまが整形外科医院を選ぶ際、住まいからの距離や、口コミ、広告看板などが選定基準となっていました。しかし近年では、インターネットで医院の情報を収集する人が増えています。そうした医院選定のプロセスの中で、テキストだけでは伝えられない情報を保管する手段として、YouTubeを通じた動画での発信が注目されています。
YouTube動画は、文字だけでは伝えるのが難しい説明はもちろん、医師の声のトーン、表情、身ぶり手ぶりといった言葉以外の情報も同時に伝えることが可能です。こうした、視覚・聴覚の情報は、将来的に患者さまとなり得る視聴者との信頼形成にも重要なポイントであり集患効果が期待できます。
競合が増えて差別化が重要になっている
厚生労働省が発表する「令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、診療科によって増減はあるものの、全体の医師数としては年々増加傾向にあります。また、「医療施設に従事する人口10万対医師数」においても、県ごとに差はありますが全体としては令和2(2020)年の資料と比較して5.5人の増加となっています。
このように医師が増え、地域によっては整形外科が飽和状態になりつつあるともされる中で、ただホームページを作成するだけでは差別化が困難です。そのような状況において、YouTubeでの情報発信によって医院の特徴や人格を可視化することは、差別化戦略として大きく役立つでしょう。無機質なテキストだけでなく、医師が自らの言葉で語り、スタッフが働く姿を見せることで「選ばれる理由」を作り出せます。
特に、近隣地域でYouTube運用をしていない医院が多い場合、先行利益としてブランド確立も期待できます。
整形外科領域と動画は相性が良い
整形外科は「運動器」を対象にした診療科です。そのため、動きを視覚的に見せられる動画は整形外科領域との親和性が非常に高いと言えます。
例えば、「変形性関節症の歩行特徴」「リハビリテーションにおける正しいフォーム」など、写真やテキストでは表現が難しい情報を動画で提示することで、より多くの方が理解しやすくなるでしょう。
また、整形外科疾患は、歩く、持つなど日常生活に大きな影響を及ぼすこともあり、「治したい」「情報を知りたい」と考えている方は少なくありません。YouTubeで整形外科医が専門的な情報を発信することは、深い悩みを抱える患者さまとのニーズが合致するタッチポイントとなるでしょう。
整形外科医院がYouTube運用をするメリット
整形外科医院がYouTubeを活用することは、単なる広告宣伝だけでなく集患やマネジメントなどに関するメリットもあります。
認知拡大や集患が期待できる
YouTubeは世界中の多くの人々が利用しており、「膝 痛み」「腰痛 ストレッチ」などのキーワードで検索して、自身の痛みに対する解決策を探す方も少なくありません。こうしたニーズをターゲットに、専門医としての知見に基づいた適切な解説動画を公開することで、視聴者との信頼関係構築や認知拡大につながります。また、医師の穏やかな語りや清潔で明るい医院内の様子、処置の様子を公開することで、患者さまの通院・治療に関する心理的ハードルを低くする効果も期待できるでしょう。
SEOにも良い影響を与える
YouTube動画はSEOやMEOの面でもプラスに働きます。Googleの検索結果には、動画コンテンツが優先表示される枠があり、そこへ動画が表示されることで高いクリック率が期待できます。
また、医院ホームページに動画を埋め込むことで、滞在時間の延長を狙うことも可能です。このように、高いクリック率や長時間の滞在は、Googleからの評価が向上し、「地域名+整形外科」などのキーワードでの医院情報の検索順位を押し上げる要因となります。
業務の効率化や治療成績の向上が狙える
診療や治療の際、「疾患のメカニズム」「コルセットの正しい装着方法」「自宅で行うべきストレッチ」など、日々同じ説明を繰り返しているかもしれません。こうした説明を動画コンテンツとして制作し、QRコードの配布や待合室での公開などを行うことで業務の効率化が見込めます。動画であれば常に一定の品質で解説を提供でき、医師やスタッフは「動画を見てもわからない個別の質問」への対応や、より高度な業務に集中できるでしょう。
また、治療のためには、患者さま自身が自宅でも継続的に正しいトレーニングを行ってもらう必要があります。しかし、口頭やイラストだけでは「忘れてしまった」「正しいかわからない」といったことが原因となり、継続率が低くなることも少なくありません。YouTubeの動画としてリハビリメニューを紹介することで、患者さまは自宅でも正しいトレーニングを確認でき、結果として治療成績の向上も期待できます。
採用やインナーブランディングにも効果的
YouTubeで医院の情報を探しているのは、患者さまだけでなく求職者も同じです。「院長はどんな人か」「職場の雰囲気」「どのような設備があるのか」などを動画で確認できるのは、求職者の安心感にもつながります。
また、院長が対外的に立派な理念や最新の治療方針を語ることは、スタッフにとって自院への誇りを醸成し、内部スタッフへのインナーブランディングへも効果的です。
整形外科医院でYouTubeを活用する際の注意点
整形外科医院でYouTube運用にはさまざまなメリットがありますが、一方で注意しなければいけない点があるのも事実です。永続的なブランド毀損や行政指導の対象となる恐れがあります。
医療広告ガイドラインの遵守
医療法および関連法規への抵触は、YouTube運用における最大の注意点です。2018年の医療法改正によって、医療機関のウェブサイトなどは「広告」として規制の対象となりました。YouTube上の動画、概要欄、チャンネルページも規制対象も例外ではありません。
厚生労働省のガイドラインでは、以下の要件を満たす場合に広告とみなされます。
・誘引性:患者を受診に導く意図があること(YouTubeで集患を図る以上、これは必然的に満たされる)。
・特定性:医療機関名や連絡先が特定可能であること。
禁止される表現
・不適切な体験談の引用
「動画内で患者にインタビューし、治療の内容や効果に関する主観的感想を語らせる」といった内容は「体験談広告」とみなされる恐れがあります。
・医学的に不確実な断定表現
サムネイルなどで「肩こりが絶対に消える!」とあおり文句を入れるなど、「100%安全」「必ず治ります」といった表現は禁止されています。
・比較優良広告
「他医院で消えなかった痛みも当院なら改善可能」など、他の医療機関と比較して自院が優れていると示す表現は「比較優良広告」として禁止されています 。「地域No.1」や「最高峰の治療」といった表現も使わないようにしましょう。
・過剰な表現
「神の手を持つ医師」「魔法の治療法」「最新医療で誰でも完治可能」のような、過剰な演出や事実を大げさに表現する内容。
・価格や割引にフォーカスした品位を損ねるような内容
「今なら〇〇円」「割引キャンペーン」などの過度な値引きキャンペーンの連呼や、医療の品位をおとしめるようなバラエティ的すぎる演出。
・ビフォーアフター
治療内容、費用、リスクなどの詳細説明を併記せず、術前術後の写真のみを提示するなど劇的な変化のみを強調する動画構成。
「限定解除」の要件と実務的対応
医療広告ガイドラインでは、原則禁止されている事項であっても、一定の要件を満たすことで掲載が可能となる「限定解除」という仕組みがあります。限定解除の要件は以下の4つです。
・連絡先の明示:電話番号やメールアドレスなどの連絡先をわかりやすく表示すること
・情報の網羅性:自由診療などの場合、治療内容、標準的な費用、治療期間・回数などを網羅的に記載すること
・リスク・副作用の明示:治療に関する主なリスク・副作用を詳細に記載すること
・自由診療の詳細:未承認医薬品などを使用する場合、その入手経路、同一成分の国内承認薬の有無、諸外国での安全性情報を記載すること
限定解除の要件を満たすことでより踏み込んだ情報提供が可能となりますが、動画内で口頭説明するだけでは不十分とみなされる恐れがあります。動画の概要欄に要件を満たす情報を表示させておく、動画内で「リスクについては概要欄をご覧ください」と誘導する、エンディングなどで静止画としてリスク情報を十分な時間表示させるなどの対策が必要です。
肖像権・プライバシー権と撮影同意
クリニック内で撮影を行う場合、写り込みによるプライバシー侵害に注意しなくてはいけません。待合室やリハビリ室など院内での撮影を行う場合は、患者さまの映り込みを防ぐため、可能な限り「診療時間外の撮影」や「エキストラの活用」をするようにしましょう。
また、患者さまやスタッフに動画出演してもらう場合は、後のトラブル回避のため必ず書面で同意を得ておくと安心です。同意書では「使用目的」「公開範囲(YouTube、SNS、医院ページなど)」「公開期間(無期限かどうか)」「対価の有無」「撤回時の対応」を明記しておきましょう。
炎上リスク
YouTubeを含む発信の場では、「炎上」に対するリスクを回避することも重要です。とくに、医療倫理の欠如や、患者配慮に欠ける言動には十分に注意しなければいけません。血液や切開、ケガの様子などは医療現場では日常的な光景かもしれませんが、一般視聴者にとっては十分にショッキングな映像である点を意識する必要があります。
また、「患者の悪口」や「特定の治療法への過激な批判」などは、医師個人の発言であったとしても所属クリニック全体への批判に波及する恐れがあります。YouTube運用の際は、厳格なガイドライン策定や運用者のリテラシー教育が不可欠です。
整形外科医院のYouTube活用事例6選
整形外科医院のYouTube活用事例6選を紹介します。どのようなコンセプト・コンテンツが求められているのかをチェックしておきましょう。
※情報は2025年11月時点
【活用事例1】日本一の整形外科医YouTube Ch. | 歌島大輔
| チャンネル名 | 日本一の整形外科医YouTube Ch. | 歌島大輔 |
| チャンネル登録者数 | 22.9万人 |
| 運用コンセプト | 医師自身が出演し、整形外科疾患の症状、セルフチェック、改善方法、治療方法などをわかりやすく伝えているチャンネルです。コンセプトは、整形外科医がエビデンス(論文)や医学的な知識をかみ砕いて、「わかりやすさ」と「医学的な正しさ」を両方とも諦めない発信。五十肩やこむら返り、肩こり、腰痛など、身近な症状を幅広く取り上げているのも特徴です。お悩み相談LIVE配信なども行っていることから親近感を抱きやすく、専門性と親しみやすさを両立した作りになっています。 |
【活用事例2】Dr.ドウヤの腰痛チャンネル
| チャンネル名 | Dr.ドウヤの腰痛チャンネル |
| チャンネル登録者数 | 4.92万人 |
| 運用コンセプト | 腰痛をメインに膝関節や足の痛みやなど、症状を絞って痛みの原因や改善方法といった情報を発信するテーマ特化型のチャンネルです。実際の診療のような雰囲気で作られており、通院の様子を疑似的に感じられるのも大きな特徴。前屈改善型腰痛、腰部脊柱管狭窄症、変形性膝関節症など特定の疾患や症状に絞ることで、同じ悩みを抱える方から高い支持を得ています。専門性を打ち出すことで、信頼を獲得し特定分野のブランディングとしても効果を発揮しています。 |
【活用事例3】ひざ関節症クリニック[変形性膝関節症・医療法人社団活寿会]
| チャンネル名 | ひざ関節症クリニック[変形性膝関節症・医療法人社団活寿会] |
| チャンネル登録者数 | 2.62万人 |
| 運用コンセプト | ひざの痛みに対する再生医療をメインに行うひざ関節症クリニックが運用するYouTubeチャンネルです。ひざの痛みにフォーカスを当てて、症状や原因、改善方法、再生医療など、ひざ関節の基礎から先進的な医療情報を医師自身がわかりやすく紹介しています。カット割りやテロップなど動画の作りが凝っているのもポイント。動画によってはMRIで撮影した3D画像を使用するなど、視覚的にも飽きさせない工夫が感じられます。症状に特化した動画は、ターゲットとなる患者さまへのリーチ力が高いのも特徴と言えるでしょう。 |
【活用事例4】菅本一臣 医師解説チャンネル
| チャンネル名 | 医師が解説 菅本一臣チャンネル【チームラボボディ公式】 |
| チャンネル登録者数 | 1.93万人 |
| 運用コンセプト | こちらは医師個人の知識や経験にフォーカスしたチャンネルとなっています。疾患や部位などを限定することなく、幅広く整形外科領域のテーマを扱っているのが特徴です。図やテキストのスライドやチームラボボディという解剖学アプリを活用して、取り上げたテーマについて医師自身が詳しく解説。動画は落ち着いた雰囲気で展開され、医師としての信頼感を与えてくれます。医師個人の専門性を際立たせる内容の動画は、個人ブランディングや知名度向上にも効果的です。 |
【活用事例5】ひざ治療なら東京神田整形外科クリニック【ひざの再生医療・エクソソーム治療】
| チャンネル名 | ひざ治療なら東京神田整形外科クリニック【ひざの再生医療・エクソソーム治療】 |
| チャンネル登録者数 | 1.13万人 |
| 運用コンセプト | こちらは東京神田整形外科クリニックが運用するYouTubeチャンネルです。変形性膝関節症や乾癬性関節炎、半月板損傷などに対する再生医療・エクソソーム治療について、医師が解説しています。テロップや資料を差し込みながらわかりやすい動画の作りになっているのがポイント。サムネイルも、目を引くだけでなく、パッと見て内容がわかるよう工夫がされています。また、東京神田整形外科クリニックは、「五十肩治療なら東京神田整形外科クリニック」「医療従事者全員集合」といったコンセプトの違うチャンネルを複数運用いているのも特徴です。 |
【活用事例6】ふどう整形外科クリニックチャンネル
| チャンネル名 | ふどう整形外科クリニックチャンネル |
| チャンネル登録者数 | 2370人 |
| 運用コンセプト | 兵庫県川西市にある、ふどう整形外科クリニックが運用するYouTubeチャンネルです。チャンネルでは、「女性に多い股関節の悩み」「子どもに多いひざの痛みの悩み」「50才以上に多い腰痛」など、身近な痛みに関連した情報を多く発信。テロップやスライド、模型、レントゲン写真を使って、動画である強みを生かした構成になっています。医師が出演し、症状の原因、治療法、予防方法などをわかりやすく語ることで、視聴者に安心感や信頼感を与えられます。また、長尺動画に関連させたショート動画の投稿も積極的に行っており、多くの再生数を獲得しているのも特徴です。 |
整形外科医院のYouTube運用を成功させる4つのコツ
成功するYouTubeチャンネルにはいくつかの共通点があります。ここでは、整形外科医院におけるYouTube運用の成功率を高めるコツをいくつかご紹介します。
ターゲット・セグメンテーションとペルソナ設定
年齢層や特徴・ニーズによって、取り上げるべきテーマやトンマナも異なります。そのため、動画制作を行うにあたって、まずは具体的なターゲット像(ペルソナ)を設定することが大切です。
ペルソナ設定の例
整形外科医院のペルソナとして考えられるターゲットには、主に以下のような層があります。
| ターゲット層 | 特徴・ニーズ | 推奨コンテンツ | トーン&マナー |
| シニア(60代~) | ・慢性痛(ひざ・腰)・健康寿命・手術への不安 | ・変形性膝関節症の解説 ・ロコモティブシンドローム対策 ・自宅でできる誤嚥性肺炎予防体操 | ・文字を大きく・ゆっくりはっきり話す・テレビの健康番組のようなわかりやすさ |
| 働き盛り(30~50代) | ・肩こり・腰痛・坐骨神経痛・時間が限られる | ・デスクワーク中のストレッチ ・ブロック注射の効果と持続期間 ・日帰り手術の可否 | ・結論から話す・短時間で要点をまとめる・科学的根拠(エビデンス)の提示 |
| 学生やスポーツ選手 | ・外傷・靭帯損傷・早期復帰・パフォーマンス向上 | ・前十字靭帯損傷のリハビリ ・オスグッド病のケア ・投球障害予防フォーム | ・実演重視・理学療法士との連携・スポーツの文脈で語る |
| 親世代(小児整形) | ・子どものケガ・姿勢・成長痛 | ・側弯症チェック ・子どもの歩き方 ・突き指の応急処置 | ・安心感を与える優しい口調・親の不安に寄り添う共感性 |
戦略的なコンテンツ制作
YouTube運用で相応の効果を得るためには、医院の強みを発揮したより多くのユーザーに刺さるキラーコンテンツを制作することが不可欠です。「コンテンツの型」としては以下のようなものが挙げられます。医院のある地域、通院している患者さまの傾向、動画の目的やターゲットに合わせて、コンテンツの型を活用してみましょう。
疾患啓発・解説型
「病名」や「症状」で検索するユーザーに向けた、専門医による解説動画です。専門用語は使わず、模型やイラストを差し込むなどして、より多くの人にわかりやすい説明が求められます。
リハビリ・セルフケア型
自宅で実践できるストレッチやトレーニングを紹介する動画です。検索ボリュームが大きく、多くの再生回数が見込めます。ただし、競合も多いため動画や解説の質が求められる点に注意しましょう。「専門性を高める理学療法士の出演」「トレーニングの実演」「正面や横からなどさまざまな画角から撮影し姿勢を見やすくする」などの工夫で、視聴維持率を高めましょう。
医院紹介型
来院直前の患者さまに向けて、「受付から会計までの流れ」「院長あいさつ」「院内設備」「リハビリ風景」などを紹介する動画です。清潔感、スタッフの笑顔、バリアフリー対応などを映像でアピールすることで、安心感や信頼性を与えられます。
インタラクティブ型
コメント欄や診察でよく聞かれる質問に答える動画です。素朴な疑問に真摯に答えることで親しみを感じてもらえます。一問一答形式のショート動画として投稿するのも効果的です。
最後まで動画を見てもらえる構成
視聴維持率の高い「最後まで見てもらえる動画」にするためには、構成を工夫する必要があります。
1.問題提起:「腰が痛くて仕事に集中できないなんてこと、ありませんか?」
2.共感・親近感:「慢性的な腰の痛み、つらいですよね。実は多くの患者さんが同じ悩みを抱えているんです。」
3.解決策の提示:「もしかしたら、痛みの原因は〇〇かもしれません。今日は痛みの原因や自宅でできるストレッチを紹介します。」
4.具体的提案・実演:(解説やストレッチの実演)
5.絞り込み・注意点:「○○に痺れや痛みがある場合は、自己判断せず受診してください。」
6.行動喚起:「少しでも良くなったらチャンネル登録を。痛みが続く場合は早めにご相談ください。」
このように問題提起から行動喚起までの基本的な流れをおさえておきましょう。また、動画の冒頭に全体のハイライトとなるカットを入れるのも効果的です。
おさえておくべきYouTubeの5テクニック
YouTubeチャンネル運用の基本的な5テクニックもしっかりとおさえておきましょう。
動画SEO
動画制作の前に、GoogleトレンドやYouTube検索のサジェスト機能で、ユーザーが実際に検索している言葉をリサーチしましょう。特定の疾患名だけでなく「膝 曲げる 痛い」「膝 手術 方法」といった、検索で使われているワードをタイトルやタグに盛り込むことで、動画の露出を高めることが可能です。
サムネイル
動画のサムネイルは看板であり、再生されるかどうかを大きく左右する要素です。どんなに内容にこだわった動画であっても、サムネイルが悪ければ再生されないことも少なくありません。「全体の配色」「配置する文字の視認性」「出演者の顔・表情」「思わず再生したくなる目を引くコピー」など、細かい点までこだわって制作しましょう。
視聴維持率への意識
YouTubeのアルゴリズムは「長く視聴されている動画」を優遇する傾向にあります。そのため、冒頭のあいさつなどは手短にして、結論や動画を最後まで見るメリットを伝えましょう。動画の途中で「重要ポイントは動画後半で」のような誘導も効果的です。ただし、YouTubeのアルゴリズムは変更されることもあるため注意が必要です。
クロスメディア展開と地域連携
YouTubeを十二分に活用するためには、ホームページ、LINE公式アカウント、院内掲示、Googleビジネスプロフィールとの連携が有効です。「ホームページに医院紹介動画を埋め込む」「公式ラインで動画公開のお知らせを配信する」「併設施設や介護施設などと連携してリハビリ動画を活用してもらう」といった戦略を検討してみましょう。
PDCAサイクル
より効果的なチャンネル運営のためには、「動画を投稿して終わり」ではなく「分析と改善を繰り返すこと」が重要です。動画投稿後は、YouTube Studioのアナリティクス機能で、インプレッションのクリック率や視聴者維持率、トラフィックソースなどを確認して、動画の改善や次回の動画制作につなげましょう。
まとめ
人々の情報探索がテキストベースから動画ベースになってきた昨今では、ホームページ制作やポータルサイトへの掲載に加えて、YouTube運用の重要度が増していると言えるでしょう。
整形外科医院がYouTube運用に取り組むことは、集患・増患だけでなく、診療の質的向上、業務効率化、組織の活性化などあらゆるメリットがあります。YouTubeでの発信を行うにあたり、医療広告ガイドラインや倫理的配慮といったハードルはありますが、裏を返せば「真面目で誠実な情報発信」を心がけていれば大きな障害では決してありません。
医学的根拠に基づいた正確な情報を、患者への思いやりを持って発信し続けることで、医院の価値をこれまで以上に高めることが可能です。成功のコツや注意点を理解したうえで、医院の価値を高めるYouTube運用をスタートしましょう。
